当店のすぐ裏に、四季折々の花が咲く庭があります。持ち主の許可を得て、雪柳やトクサなどをアレンジに使わせて頂いております。今は白いニホンズイセンが綺麗に咲いています。
昨日は朝から雨で、雪が混ざり始めたと思ったらどんどん勢いを増し、「積もるのかな~。」と心配していたのですが午後になったらピタリと止みました。先週の温かさがウソのようですが、水仙はちゃんと咲いています。さすが別名「雪中花」というだけあって、寒さに強いですね。
水仙といえば、小学生のころ卒業式や入学式に花を各家庭から持ち寄ることになっていて、朝、庭の水仙を切って持って行っていたことを思い出します。ニホンズイセンやラッパズイセンなどたくさんの種類の水仙が集まって、友達が持って来た八重咲きの水仙を初めて見た時は「こんなにきれいな水仙があるんや~!」と感動しました。体育館中に広がる甘い香りも忘れられません。今でも水仙の香りがするとどこか懐かしい気持ちになります。
水仙はうつむいて寒さに耐えて咲いているように見えますが、この花姿にはおもしろいエピソードがあります。
水仙の学名は『ナルシサス』というギリシャ神話に登場する美少年の名前です。彼は水面に映る自分に恋をしてスイセンになってしまったそうです。下を向いて咲く姿が水面を覗き込むナルシサスの姿だというわけです。この伝説に由来して花言葉は「うぬぼれ」とか「自己愛」だそうです。「ナルシスト」の語源である彼に由来する花だとは知りませんでした。思ってたのと違う…。まぁ、それだけ綺麗な花ということですね。