11月28日は浄土真宗の開祖親鸞(しんらん)の忌日です。その忌日に行う法会を「御正忌」と言います。今度の日曜日に御正忌を行うお寺の和尚から、お花の予約を頂いております。もう長い付き合いになるのですが、必ずブルーファンタジアという花を希望されます。
花屋での通称はブルファン。スターチスの仲間で、5ミリ程度の小さい花をたくさん咲かせます。ドライフラワーになっているのを見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。花束を作る時などにカスミソウと同じような使い方をします。ボリュームが出て重宝するので、毎年御正忌に合わせて和尚から頼まれるのですが、困ったことにブルファンは夏の花なのです。5月~10月に主に市場に出回ります。冬にヒマワリが手に入るような時代にはなりましたが、やっぱり旬には勝てません。なんとか手に入ったとしても枝の部分だけだったり、株が小さかったりします。色も白っぽかったり。ブルーファンタジーという名前の通り、旬のころは紫がすごく鮮やかできれいなんですが…。「それでもいい」という和尚のために、今年もなんとか仕入れました!
仲卸に問い合わせると、大分のような地方にはもちろん、大阪と東京の市場にも入荷していないとのこと。「仕方ない、今年はカスミソウで代用してもらおうか…」と思っていたら、京都の市場に信州の生産者さんから少し入っていることが分かり、仲卸のつてで10本だけ分けてもらう事ができました。航空便だと高くなるので、少しでもコストを抑えるためにトラック便で陸送してもらいました。やっと手に入ったブルファン。株が大きい!10本でこのボリュームです。色もなかなかで想像以上の良い物でした。これなら和尚にも満足して頂けるでしょう。